Planet
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神々の黄昏の時代<br />
エイジアの民に伝わる《ジン》<br />
それを探す首都の民<br />
<br />
《ジン》とは?サイタンとは?<br />
<br />
ja
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http://planet-jin.jugem.jp/?eid=33
惑星の王冠
次の瞬間、アテヒトは自分が惑星の上空にいるのを感じた。 だが、同時に議場にいることもわかっていた。 自分というものが、顔や手足を持っただけのいきものではないということ。全存在をかけて感じていた。 見たことがないはずなのに、美しい星の...
だが、同時に議場にいることもわかっていた。
自分というものが、顔や手足を持っただけのいきものではないということ。全存在をかけて感じていた。
見たことがないはずなのに、美しい星の...続きを読む >>
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2009-08-24T08:25:00+09:00
岩澤 空巳
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岩澤 空巳
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http://planet-jin.jugem.jp/?eid=32
エトーの智慧
ユーニスはドラゴの目を見て一瞬驚いたような顔をし、目を見開き、そして、立ち上がった。 そして自ら議長の椅子を降りて、ドラゴを招いた。 ユーニスの次の言葉を聞いて人々はどよめいた。「ようこそ。エトー。」 ドラゴは否定しなかった。
そして自ら議長の椅子を降りて、ドラゴを招いた。
ユーニスの次の言葉を聞いて人々はどよめいた。
「ようこそ。エトー。」
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2009-08-23T10:10:00+09:00
岩澤 空巳
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http://planet-jin.jugem.jp/?eid=31
サイタンの僕
事態の収拾に追われたユーニスがようやく議会を開いたのは事故から5日目だった。 アテヒトは議場に入ってすぐにピリピリとした空気を感じた。「我々のシステムはこうも脆いものなのか?」「違う。想定外のことが起きたんだ。今までの二千年はこれで...
アテヒトは議場に入ってすぐにピリピリとした空気を感じた。
「我々のシステムはこうも脆いものなのか?」
「違う。想定外のことが起きたんだ。今までの二千年はこれで...続きを読む >>
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2009-08-22T11:57:00+09:00
岩澤 空巳
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http://planet-jin.jugem.jp/?eid=30
事故
議会が終了して、アテヒトはひとりでエレベーターを下り、首都の森を歩いた。 森の湿り気のある空気は、アテヒトのほてった頭を冷やしてくれるようだった。 少し暮れかけて夕映えが緑をやわらかく照らしていた。 歩いて、歩いて、尽きるところまで...
森の湿り気のある空気は、アテヒトのほてった頭を冷やしてくれるようだった。
少し暮れかけて夕映えが緑をやわらかく照らしていた。
歩いて、歩いて、尽きるところまで...続きを読む >>
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2009-08-21T10:15:00+09:00
岩澤 空巳
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岩澤 空巳
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http://planet-jin.jugem.jp/?eid=29
待たれているもの
翌日ユーニスは迅速に議会を召集してくれた。 その場にはドラゴもバギも呼ばれた。「では、議会を開く提言をしてくれたサタ・アテヒトからまず。」 ユーニスはアテヒトを指名した。「わたしは今まで“お客さん”で、“見物人”でした。このことの意...
その場にはドラゴもバギも呼ばれた。
「では、議会を開く提言をしてくれたサタ・アテヒトからまず。」
ユーニスはアテヒトを指名した。
「わたしは今まで“お客さん”で、“見物人”でした。このことの意...続きを読む >>
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2009-08-20T08:45:00+09:00
岩澤 空巳
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岩澤 空巳
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http://planet-jin.jugem.jp/?eid=28
ひとつのいきもの
ドラゴの部屋を出てロビーを通りかかったとき、声をかけられた。「アテヒト!」「トナン。」「議会に出ていなかったね。」「ああ。ユーニスの指示でちょっと出てた。」 トナンはアテヒトを手招きした。 アテヒトが近づくと、トナンは小...
「アテヒト!」
「トナン。」
「議会に出ていなかったね。」
「ああ。ユーニスの指示でちょっと出てた。」
トナンはアテヒトを手招きした。
アテヒトが近づくと、トナンは小...続きを読む >>
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2009-08-19T09:02:00+09:00
岩澤 空巳
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岩澤 空巳
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http://planet-jin.jugem.jp/?eid=27
ひと
デンに宿泊施設に送ってもらうために並んで歩きながら、アテヒトはつぶやいた。「同じ憂いが違う考えを生むとはね。どちらもまっすぐ解決するような道はないんだろうか?」 デンは黙っていた。 そういえば今日は議会でデンが発言することはなかった...
「同じ憂いが違う考えを生むとはね。どちらもまっすぐ解決するような道はないんだろうか?」
デンは黙っていた。
そういえば今日は議会でデンが発言することはなかった...続きを読む >>
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2009-08-18T08:16:00+09:00
岩澤 空巳
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http://planet-jin.jugem.jp/?eid=26
同じ憂い
(サオ・ハのようなものでなくては、ジンに触れることはかなわないのではないか?)「・・それは違うよ。」 その時、サオ・ハがアテヒトの方を振り返って言った。 アテヒトは驚いた。 今の自分の思考に、サオ・ハは答えたのか?「わたしじゃ...
「・・それは違うよ。」
その時、サオ・ハがアテヒトの方を振り返って言った。
アテヒトは驚いた。
今の自分の思考に、サオ・ハは答えたのか?
「わたしじゃ...続きを読む >>
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2009-08-17T17:28:00+09:00
岩澤 空巳
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http://planet-jin.jugem.jp/?eid=25
不安
アテヒトはドラゴの部屋にいた。 その日あったことを、ひとりでは消化し切れず、思わず扉をたたいていた。「サイタン?」「ああ。ドラゴが言うように、巧妙にサイタンは誰しもに潜んでいるんだね。だが、それをいったいどう見分ければいいんだ?」
その日あったことを、ひとりでは消化し切れず、思わず扉をたたいていた。
「サイタン?」
「ああ。ドラゴが言うように、巧妙にサイタンは誰しもに潜んでいるんだね。だが、それをいったいどう見分ければいいんだ?」続きを読む >>
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2009-08-16T10:07:00+09:00
岩澤 空巳
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http://planet-jin.jugem.jp/?eid=24
サイタン
会議室にもどると、トーダが落ち着きなく歩き回っていた。「少し急がないと。アルハラたちは議会を否決の方へと導くために動いているそうだ...
会議室にもどると、トーダが落ち着きなく歩き回っていた。
「少し急がないと。アルハラたちは議会を否決の方へと導くために動いているそうだ...続きを読む >>
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2009-08-15T21:32:00+09:00
岩澤 空巳
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http://planet-jin.jugem.jp/?eid=23
エダナント
首都をもっと見てみたい。 そのアテヒトの希望につきあったのはサオ・ハだった。「自分で感じてみたいんだ。ジンが薄れるってどういう...
首都をもっと見てみたい。
そのアテヒトの希望につきあったのはサオ・ハだった。
「自分で感じてみたいんだ。ジンが薄れるってどういう...続きを読む >>
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2009-08-14T11:40:00+09:00
岩澤 空巳
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岩澤 空巳
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http://planet-jin.jugem.jp/?eid=22
ドラゴと
デンに送られてドラゴたちのいる施設に着いて、部屋へ向かった。 ドアを開けたドラゴは少し驚いた顔をした。「ひとりか?」 うな...
デンに送られてドラゴたちのいる施設に着いて、部屋へ向かった。
ドアを開けたドラゴは少し驚いた顔をした。
「ひとりか?」
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2009-08-13T09:50:00+09:00
岩澤 空巳
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岩澤 空巳
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http://planet-jin.jugem.jp/?eid=21
神々の黄昏
現れたのは白い髪の混じった初老の男だった。 アルハラは一同がいるのを見て、一瞬躊躇する表情を見せたが、ユーニスが招き入れた。...
現れたのは白い髪の混じった初老の男だった。
アルハラは一同がいるのを見て、一瞬躊躇する表情を見せたが、ユーニスが招き入れた。
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2009-08-12T10:58:00+09:00
岩澤 空巳
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http://planet-jin.jugem.jp/?eid=20
トナン
ロビーに入ると、見知った顔があった。「トナン。」「どうした?回復してきたのか?」 デンが尋ねた。 トナンはうなずいた。
ロビーに入ると、見知った顔があった。
「トナン。」
「どうした?回復してきたのか?」
デンが尋ねた。
トナンはうなずいた。<...続きを読む >>
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2009-08-11T17:23:00+09:00
岩澤 空巳
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http://planet-jin.jugem.jp/?eid=17
火種
ドラゴとその仲間の熊のよ...
ドラゴとその仲間の熊のよ...
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2009-08-10T23:32:00+09:00
岩澤 空巳
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岩澤 空巳
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http://planet-jin.jugem.jp/?eid=16
ドラゴ
潮騒の音が大きくなった断崖のそばに、大木があった。 その大木には、人間のものである布が干してある。 大木のうろには人が暮らしている形跡があった。 その時、後ろで茂みの揺れる音がした。 何かが逃げた。 体躯のいいデンがすぐさま...
その大木には、人間のものである布が干してある。
大木のうろには人が暮らしている形跡があった。
その時、後ろで茂みの揺れる音がした。
何かが逃げた。
体躯のいいデンがすぐさま...続きを読む >>
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2009-08-08T09:19:00+09:00
岩澤 空巳
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http://planet-jin.jugem.jp/?eid=15
あらたな訪問地
3人は首都へもどった。惑星の裏側だろうが数時間でもどれるので、島に泊まる必要はなかった。 あの白い会議室で、トーダは地図を解析機にかけた。「ウノの言う島からアテヒトの流れ着いた村への海流を辿ろう。その海流の行き先のどこかにエトーがいる。...
あの白い会議室で、トーダは地図を解析機にかけた。
「ウノの言う島からアテヒトの流れ着いた村への海流を辿ろう。その海流の行き先のどこかにエトーがいる。...続きを読む >>
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2009-08-07T09:22:00+09:00
岩澤 空巳
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岩澤 空巳
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http://planet-jin.jugem.jp/?eid=14
ウノ
その島は、町と呼べる場所があり、人もけっこういた。 トーダは飛行艇を町はずれに置き、歩いてその町に入った。「飛行場もあるが、最新鋭の機器は目立つからな。」 食事のとれる場所があり、人が集まっていた。 4人はそこで夕食を頼んだ。
トーダは飛行艇を町はずれに置き、歩いてその町に入った。
「飛行場もあるが、最新鋭の機器は目立つからな。」
食事のとれる場所があり、人が集まっていた。
4人はそこで夕食を頼んだ。続きを読む >>
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2009-08-06T08:16:00+09:00
岩澤 空巳
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http://planet-jin.jugem.jp/?eid=13
魂
「死って、ただ体が死ぬことだけじゃない。心だって死ぬ。」 今度はエイジアが黙った。「『ジン』っていうのはただ穏やかな優しいだけのものじゃない。人間に喜びと輝きを与えるものだ。」「そうなんだ。」「例えばこの湖を見ても、何も感じなくな...
今度はエイジアが黙った。
「『ジン』っていうのはただ穏やかな優しいだけのものじゃない。人間に喜びと輝きを与えるものだ。」
「そうなんだ。」
「例えばこの湖を見ても、何も感じなくな...続きを読む >>
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2009-08-05T09:59:00+09:00
岩澤 空巳
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http://planet-jin.jugem.jp/?eid=12
施設
ユーニスはエイジアの驚愕と不安を落ち着かせようと、低い声で制した。「あなたの意志がなければこれは共有できません。あなたが許可したから、共有できたのです。安心して。勝手にあなたの心や記憶に立ち入ることはなんびとも出来ないのです。人間の意...
「あなたの意志がなければこれは共有できません。あなたが許可したから、共有できたのです。安心して。勝手にあなたの心や記憶に立ち入ることはなんびとも出来ないのです。人間の意...
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2009-08-04T08:10:00+09:00
岩澤 空巳
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岩澤 空巳
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http://planet-jin.jugem.jp/?eid=11
白い部屋
格納庫を出て真直ぐの突き当たりは、明るい透き通った壁だった。 そこの前まで来ると自然にそれは開いて、天井のない自然光の取り入れられた美しい吹き抜けが目前に広がった。地下深くまで蟻の巣のように層になって、多くの人々が行き交い、何かしているのが...
そこの前まで来ると自然にそれは開いて、天井のない自然光の取り入れられた美しい吹き抜けが目前に広がった。地下深くまで蟻の巣のように層になって、多くの人々が行き交い、何かしているのが...
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2009-08-03T08:16:00+09:00
岩澤 空巳
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岩澤 空巳
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http://planet-jin.jugem.jp/?eid=10
首都
昼にもならぬうちに、それはやってきた。 ランバーの十分の一くらいの大きさの飛行艇が2機、村の真ん中に降りて来た。 煙のように静かだった。まるで雲が舞い降りたようだった。 子供達はもの珍しく、歓声を上げて群がった。 やはり音もなく...
ランバーの十分の一くらいの大きさの飛行艇が2機、村の真ん中に降りて来た。
煙のように静かだった。まるで雲が舞い降りたようだった。
子供達はもの珍しく、歓声を上げて群がった。
やはり音もなく...続きを読む >>
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2009-08-02T11:16:00+09:00
岩澤 空巳
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http://planet-jin.jugem.jp/?eid=8
船出
トーダは瞳を見開いて、棟の段を降りた。 エイジアの肩に手を置いて言った。「我々と来ないか?」 エイジアはとっさに身を引いた。 トーダは笑顔を浮かべた。「無理もない。理由も分からず知らぬところにゆくのは勇気がいる。」
...
エイジアの肩に手を置いて言った。
「我々と来ないか?」
エイジアはとっさに身を引いた。
トーダは笑顔を浮かべた。
「無理もない。理由も分からず知らぬところにゆくのは勇気がいる。」
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2009-08-01T08:54:00+09:00
岩澤 空巳
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岩澤 空巳
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http://planet-jin.jugem.jp/?eid=7
エトー
(ここはもうだめだ。エトーと船へ急げ!)(父さんは!)(大事なものがまだ神居にある。すぐに追いつく。急げ!) 静かで暗い。 (誰もいないのか?) 水音がする。 気がつくと頬を水に濡らしていた。 頬だけではな...
(父さんは!)
(大事なものがまだ神居にある。すぐに追いつく。急げ!)
静かで暗い。
(誰もいないのか?)
水音がする。
気がつくと頬を水に濡らしていた。
頬だけではな...続きを読む >>
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2009-07-31T14:26:00+09:00
岩澤 空巳
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http://planet-jin.jugem.jp/?eid=6
ランバー
その日の午後遅く、エイジアは砂丘を下った。 そのままになっているランバーは、少しずつ砂に埋もれていた。 何か引っ掛かるものを胸の奥に抱えてしまったエイジアは、なんだかじっとしていられなくなってここに来てしまった。...
その日の午後遅く、エイジアは砂丘を下った。
そのままになっているランバーは、少しずつ砂に埋もれていた。
何か引っ掛かるものを胸の奥に抱えてしまったエイジアは、なんだかじっとしていられなくなってここに来てしまった。...続きを読む >>
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2009-07-30T08:44:00+09:00
岩澤 空巳
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岩澤 空巳
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http://planet-jin.jugem.jp/?eid=5
ジン
何日も特に何もする様子を見せないトーダに、エイジアは聞いた。「帰る術はないのか?」 トーダは笑うと答えた。「帰ろうと思えば首都に連絡をとればすぐに迎えが来る。」「ではなぜ?」 柱にもたれていたトーダはエイジアに向き直ると声を...
「帰る術はないのか?」
トーダは笑うと答えた。
「帰ろうと思えば首都に連絡をとればすぐに迎えが来る。」
「ではなぜ?」
柱にもたれていたトーダはエイジアに向き直ると声を...続きを読む >>
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2009-07-29T09:48:00+09:00
岩澤 空巳
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岩澤 空巳
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http://planet-jin.jugem.jp/?eid=4
シュト
『訪問者』が訪れた夜が明けた。 明け方に寝静まった村は静かだった。 エイジアはまんじりともせず、村をぶらついた。 気がつくとランバーの...
『訪問者』が訪れた夜が明けた。
明け方に寝静まった村は静かだった。
エイジアはまんじりともせず、村をぶらついた。
気がつくとランバーの...続きを読む >>
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2009-07-28T09:12:00+09:00
岩澤 空巳
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岩澤 空巳
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境人
村の真ん中にはひとつ大きめの棟があった。村の者が寄り集まって何かするときのもので、そこに住む者はいない。トーダはそこへ案内された。 夜更けと夜明けの境目であったが、村の女が火を焚いて待っていた。 トーダはそこで白くて少し泡のはじける飲み...
夜更けと夜明けの境目であったが、村の女が火を焚いて待っていた。
トーダはそこで白くて少し泡のはじける飲み...続きを読む >>
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2009-07-27T08:41:00+09:00
岩澤 空巳
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岩澤 空巳
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訪問者
その晩は時化て、海鳴りがひどかった。 その『船』が漂着したことに誰も気づく者はいなかった。 深い闇の中で、ナダイの家の鳥だけが鳴いた。 ナダイは海鳴りのせいで眠りが浅かったのですぐに目を覚ました。何か、いつもと違う気配を感じてそっと...
その『船』が漂着したことに誰も気づく者はいなかった。
深い闇の中で、ナダイの家の鳥だけが鳴いた。
ナダイは海鳴りのせいで眠りが浅かったのですぐに目を覚ました。何か、いつもと違う気配を感じてそっと...続きを読む >>
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2009-07-26T08:29:00+09:00
岩澤 空巳
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岩澤 空巳
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http://planet-jin.jugem.jp/?eid=1
エイジア
水面が光っている。 エイジアはもうどのくらいそこにそうしているのか忘れた。 樹々生い茂る河のほとりで素足をそこに垂らし、黒い瞳を落としている。 苔のようなにぶい深緑色のからだをして、その流れはあちらから来てこちらへと向かう。 果...
エイジアはもうどのくらいそこにそうしているのか忘れた。
樹々生い茂る河のほとりで素足をそこに垂らし、黒い瞳を落としている。
苔のようなにぶい深緑色のからだをして、その流れはあちらから来てこちらへと向かう。
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2009-07-25T08:20:00+09:00
岩澤 空巳
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